のぼせ・冷え


T のぼせる
 顔・頭・全身・足などがほてることをいいます。また、下半身の冷えと上半身のほてりが同時にでる場合も少なくありません。五臓六腑が衰えると生殖器を主る腎の機能が不安定になることにより、これらの症状があらわれます。
 腎について説明すると、腎は心身の土台であり、また水に該当し陰に配置されています。本来、頭寒足熱というように上半身は涼しく、下半身が温かいのが健康な状態です(上虚下実)。上半身と下半身の間には陰陽のバランス、水火のバランスがあり、このバランスが狂うと上実下虚となり、上半身のほてり・動悸などと下半身のひえが同時に現れます。治療の前に養生を・・・。

A 主な病証
A)のぼせと冷えの同時進行  
(病態)
 睡眠不足、食生活の乱れ、ストレス、性生活の不摂生などにより、陰陽水火のバランスが崩れ、一方で陽が上部で燃え、一方で陰が下部で亢進し、のぼせとひえが同時にあらわれます。
(症状、所見)
ア 主な症状・・・頭・顔のぼせ、下半身のひえ、手のひらや足の裏がほてる、熟睡できない
イ 舌の状態、手首の脈・・・舌の色は紅く、舌の上の苔状の付着物は薄い(熱による)、脈は弱く細い
ウ 伴って現れる症状・・・顔面のほてり、めまい、目の充血、咽喉部の乾き、歯周病、腰痛、寒がり、小便清長、下痢・・・これらは全て上実下虚の症状です

**(鍼灸施術に使うツボ)
○内関(ないかん)(手関節前面中央から、肩に向けて指3本分の場所に取ります)
○神門(しんもん)(手関節前面の最も小指側の場所に取ります)
○三陰交(さんいんこう)(内くるぶしの上、指3本分の場所、向うずねの骨際に取ります)
○太谿(たいけい)(内くるぶしの最も尖った所の高さで、内くるぶしとアキレス腱の間の窪んだ所に取ります)
○大椎(だいつい)(首の後ろ側の少し下、尖った骨の下に取ります)
○腎兪(じんゆ)(腰の10センチくらい上、背骨の外側指2本分の押すと痛い所に取ります)
○百会(ひゃくえ)(両耳の最も尖った所を結んだ線が、頭部頂上で合わさった所に取ります)
○関元(かんげん)(おへその指4本分下に取ります)

U 冷え
 体内の原因としては、五臓六腑の衰えによる温める作用の減退があり、外からの原因としては冷房や湿気などがあります。血液の運搬や身体の水分の輸送は陽気作用に依存しています。したがって温める作用が減退すると血行が悪くなりやすくなります。また寒気にはさらに寒気を引き寄せる作用があり、湿気には停滞する性質があるので、寒気や湿気は血行を悪くしやすいといえます。
(病態)
 冷えは温める作用の減退、寒気や湿気の停滞、濁った血液の滞りなどが相互に関係して起こるものが多くあります。いかなる原因でも寒気や湿気が侵入しやすく、また血行を悪くして濁った血を形成しやすいからです。
(症状、所見)
ア 主な症状・・・腰・下半身、腹部などの冷え
イ 舌の色と手首の脈・・・舌の色は暗く、または血豆様の点がある、舌の上の苔状のものは白く湿っていて、手首の脈は強く押さないとハッキリしない
ウ 伴って現れる症状・・・ひえの部位の痛み、不感症などを伴うものがあります

**(鍼灸施術に使うツボ)
○腎兪(じんゆ)・・・腰の10センチくらい上です。背骨の外側指2本分の押すと痛い所に取ります
○気海(きかい)・・・おへその下指2本分の所に取ります
○関元(かんげん)・・・おへその下指3本分の所に取ります
○三陰交(さんいんこう)・・・内くるぶしの上、指3本分の場所、向うずねの骨ぎわに取ります



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